園での生活を見てみよう!

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園長だより 「育ってほしい10の姿」

この園長だよりでも、教育要領の改訂のことは何度か触れましたが、平成30年度より幼稚園の教育要領も
改訂されます。その中で、卒園までに育ってほしい具体的な姿として、次の10項目が挙げられています。

①健康な体 ②自立心 ③協同性 ④道徳性・規範意識の芽生え ⑤社会生活との関わり ⑥思考力の芽生え 
⑦自然との関わり・生命尊重 ⑧数量・図形、文字等への関心・感覚 ⑨言葉による伝え合い 
⑩豊かな感性と表現

私はこれを見た時に、確かにここに書かれていることはどれも大事なことだけど、こんな「スーパー園児」
は見たことがないと思っていましたが、先日、鳴門教育大学の木下先生の講演をお聞きして、その考え方が
少々変わりました。

木下先生によれば、この「10の姿」を目指し特別に教育するものではなく、それは子どもたちが遊びの
中で自然に学んでいくものであると話されていました。例えば、これは実際に木下先生が勤務されていた
幼稚園であったことですが、年長児のA君がタンポポの綿毛を見つけて、それを園庭に植えたそうです。
そして、その場所を踏まれないように木の板に「わたげがうえている」と書いて立てたとのことです。
このA君の行動(遊び)の中に、上記の「10の姿」のほどんどの項目が確かに関係していると思われます。

これで思うのは、子どもたちにはテレビゲームなどでは得られない自然の中でのリアルな体験(遊び)を通して、
就学後に向け成長していくもので、我々保育者はその環境を作り手助けしていくことが大事であること。
そして、「何かをさせるのではなく、何かしたいという気持ちにさせること」が教育者の一番大切な務め
であるということを改めて感じました。