園での生活を見てみよう!

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園長だより 「中山台幼稚園の劇遊び」

「・・・役をやってみたい子いる?」、「ハイ!ハイ!ハイ!・・・」
先日も参観でご覧いただきましたが、子どもたちは「生活発表会」に向け、「劇遊び」を
楽しんでいます。中山台幼稚園では、1学期から年間を通してこの「劇遊び」や「身振り表現」
を主体にした保育をしていますので、2月の「生活発表会」は言わば1年間の保育の集大成です。 

子どもは自然な姿として何かになってみたい欲求を持っています。所謂「ごっこ遊び」が好きです。
私も子どもの頃、家にある椅子をひっくり返し、回転する脚をハンドルに見立てよく「バスの運転手
さんごっこ」をしていました。頭の中で行先やバス停を考え、自動運転ならぬ空想運転をして、一人
悦に入っていたことをよく覚えています。 

最初から決められた台詞を覚え、きらびやかな衣装を着て演じるお仕着せの劇的な活動は、大切に
しなければならない子どもの心が忘れられた見せ物になりがちになります。本来、子どもたちの
劇的な活動は、「ごっこ遊び」の延長線上にあって想像の世界を楽しむものでなければなりません。 

また、「劇遊び」は物語や絵本を題材にしますが、幼児の場合、想像力は大人に比べ未発達のため、
語られる言葉だけでは物語を充分に味わうことは出来ません。自発的な演技という行為によってはじめて、
物語の中の情景を味わうに足る想像力が発揮されると言われています。素朴であっても生きた表現や
演技をして、子どもたちの想像力を育むのも「劇遊び」の本来の姿であり目的です。 

幼児期の教育とは、何かが上手に出来たかどうかという行為や行動の出来栄えの良し悪しを評価する
ものではなく、その行為や行動に向かっていく子どもの心身のありようを大事にするものと言われています。
「劇遊び」もその創作過程に価値があります。中山台幼稚園の「生活発表会」については、クラスだより
でもご紹介しています通り、最初から決められた台詞も綺麗な衣装もありません。物語や絵本のあらすじ
をもとに先生と子どもたちで遊びながら楽しみながら作り上げていくものです。
いよいよ来週に迫った「生活発表会」、楽しみですね。

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