園での生活を見てみよう!

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園長だより 「神戸大学付属幼稚園・小学校の研究発表会に参加して」

11月19日に明石にある神戸大学付属幼稚園・小学校で行われた研究発表会に参加して来ました。

 この研修会のテーマは「幼稚園と小学校の一体化」で、これは以前より「小1の壁」ということが
問題視されていたからです。「小1の壁」とは、幼稚園と小学校の接続に課題があり、幼稚園の
言い分としては「幼稚園の年長でできたことが、小学校入学とともにできなくなる」。一方、
小学校の言い分としては「小学校入学時に教科学習に対応できるだけの十分な準備ができていない」
という教師同士の共通理解が十分出来ていないことや、幼少9年間を一体化するカリキュラムの
枠組みが出来ていないことに起因する問題です。
そこで、神戸大学付属幼稚園・小学校では、文部科学省からの指定を受け、「幼稚園と小学校の
9年間を一体としてとらえた「初等教育要領」の開発・研究に取り組んで来たそうです。 

平成30年に制定される新しい「初等教育要領」の開発にあたっては、幼少9年間を貫き、
子どもに育みたい「資質・能力」として次の二つの「資質・能力」を重視したとのことです。

①様々なかかわり合いの中で、自分を見つめ、したいことやすべきことを自分で決め、よりよい
 生き方を目指そうとする「資質・能力」
②人とかかわることを通して、他者の思いや考えに気付き、よりよい関係をつくろうとする「資質・能力」

また、別の講師の先生からは、幼児期に育みたい「資質・能力」は、小学校以降のような、
いわゆる教科指導での育みではなく、幼児の自発的な活動である遊びや生活の中で、感性を働かせて
よさや美しさを感じ取ったり、不思議さに気付いたり、できるようになったことを使いながら試したり、
いろいろな方法を工夫したりすることを通じて育むことが大事であるとの話もありました。 

最近、教育業界では「アクティブ・ラーニング」という言葉がよく使われます。これは、生涯に
わたって学び続ける力、主体的に考える力をもった人材の育成のため、知識の伝達・注入を中心と
した受動的な授業から、主体的に問題を発見し解を見出していく能動的学修を意味しますが、
まさに前述した「資質・能力」を育む教育が大切であると思い、有意義な研修会となりました。